投稿

3月, 2023の投稿を表示しています

VIXに関して、implied volatility (VVIX)とrealized volatilityの関係

イメージ
 (疑問) S&P500のImplied Volatility(IV=VIX)は平時にはRealized Volatility(RV)よりも高いことが知られており、IV-RVはvolatility risk premiumと呼ばれている。 1990年以降の平均でIVはRVを4.1程度上回っている。 VIXのImplied Volatility(=VVIX)も同様にRealized Volatilityより平均的に高いのか。 (調査方法) VIXとVVIXのデータを取得してVIXの動きから1か月(21取引日)のRealized Volatilityを計算しImplied Volatility(VVIX)と比較した。 (調査結果) VVIXのデータが取れる2007年以降のデータを使って、VVIXの推移と21営業日のRV(21営業日後のHistorical Volatility)を比較したところ、実績データのRV、HVが激しく変動するためよくわからない。 そこでIV(VVIX)-RVをチャートにしたところ平均的にIV<RVになる状況が認められた。 2007年以降の平均でRVがIV(VVIX)を20程度上回っていた。 IV-RVの分布は中心(中央値)がややマイナスで尖っており、左裾が長めになっている S&P500のIV(VIX)とは逆に、VIXのIV(VVIX)の期間構造は右下がりになる(原資産であるVIXオプションの期日が先になるほどIVが低くなる)傾向があるが、IVがRVより小さくなることと関連があるのかもしれない。 以上

ボラティリティの変化とオプションの値段

イメージ
 疑問 ボラティリティが増加するとオプションの価値は上がるし、減少すると下がる その上がり方、下がり方はどうなっているのか? オプション価格はボラティリティの変化に対して線形か非線形か? 調査方法 ブラックショールズモデルを前提としてIVをいろいろ動かして視覚的に調査 具体的には 株価20、行使価格17(コールはITM、プットはOTM)の場合と、 株価20、行使価格20(ATM) の2パターンについて金利、残存期間をいじってIVとオプション価格の関係をチャートで確認 調査結果(要約) IVとオプション価格の関係は非線形 IVが一定水準以下までは下に凸の形(convex)、一定水準以上になると上に凸(concave)になる convexとconcaveが切り替わるIVの水準(閾値)は金利と残存期間で変わる 金利が高いと閾値は高くなる=>金利が高いとより高いIV水準でconvexからconcaveに代わる 残存期間が短くなると閾値は高くなる=>残存期間が短いほうが低いIV水準でconvexからconcaveに代わる 株価と行使価格の距離が近くなると閾値は小さくなる=>株価と行使価格の差が小さい方が、低いIV水準でconvexからconcaveに代わる 調査結果(具体例) 株価20、行使価格17(コールITM、プットOTM)の場合 残存期間1か月、金利5%の時、IV200くらいまで下に凸(convex)、それ以上は上に凸(concave) 株価20、行使価格20(ATM)の場合 残存期間1か月、金利5%の時、視覚的にはほぼ直線だがIV30くらいまで下に凸(convex)、それ以上は上に凸(concave) 以上

全ての銘柄でIVはHVよりも高いといえる?

イメージ
 (疑問) S&P500の場合、ほとんどの期間でImplied Volatility (VIX) はHistorical Volatilityよりも高い。 SPXだけではなく他の指数や個別銘柄ではどうなる? 一般にIVはHVよりも高いといえるか? (調査方法) 実際の指数又は株価から過去21営業日(≒1か月)のHistorical Volatilityを計算する。 各対象資産のオプションデータに基づきVIXと同じ計算方法で30日のImplied Volatilityを計算する。 主な指数、株価、ETFについて両者を比較する。 (調査結果) 2023年3月3日のデータでHVとIVを計算した結果のプロットは下図の通り。 一般にIVがHVよりも高いとは言えない。 SPX (S&P500), IBM, USO (原油ETF), SLV (銀ETF), BITO (ビットコインETF), TQQQ (ナスダック100トリプルブル)など調査対象とした20銘柄のうち15銘柄でIVがHVを上回っていた。 他方、VIX, SQQQ (ナスダック100トリプルベア), AMZN (アマゾン), GOOGL (アルファベット)など5銘柄でIVがHVを下回った。 IV>HVの銘柄群とIV<HVの銘柄群の違いはなんだろうか? 下のグラフはIV>HVの銘柄群と、IV<HVの銘柄群についてオプション満期ごとのIVをサンプル銘柄について表示したもの。 IV>HVの銘柄はオプション価格から計算したIVがなんとなくコンタンゴになる傾向 IV<HVの銘柄は逆でなんとなくバックワーデーションになる傾向。 IVの期間構造がIVとHVの大小の背景にありそうだが理由は不明。 以上