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期待リターンの歪度がゼロでないギャンブルのシミュレーション

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 (疑問) リターンの歪度が0のギャンブルを繰り返したとき、ギャンブル後の資産(NAV)の分布は歪度がプラスになる(=儲かるのは一部の人間だけでほとんどが損をする)。 リターンの歪度がマイナスのギャンブルの場合、ギャンブル後の資産(NAV)の分布は歪度マイナスになるのか。 (調査方法) β分布の定数を操作して歪度がゼロ、プラス、マイナスの分布を作成。 得られた分布から無作為に得た確率変数を1回のギャンブルで得られる対数リターンとしてシミュレーション。 100人が1万円を元手に200回連続してギャンブルを行った結果の資産の分布を確認する。 (調査結果) 歪度がマイナスの分布のシミュレーション α:β=90:10の分布、歪度マイナス0.58 意外だが100人が200回続けてギャンブルした結果の分布は右裾が長い=歪度がプラスになる α:β=8:2の分布、歪度マイナス0.73 NAVの分布はより極端に右裾が長くなる 歪度が0の分布のシミュレーション α:β=50:50、歪度マイナス0.03 こちらも200回のギャンブル後のNAVは右裾が長い分布になる α:β=5:5、歪度プラス0.06 歪度がプラスの分布のシミュレーション α:β=10:90、歪度プラス0.55 こちらも200回のギャンブル後のNAVは右裾が長い分布になる α:β=2:8、歪度プラス0.84 まとめ 元の分布が左右どちらに歪んでいても繰り返しギャンブルを行った後の資産の分布は右裾が長くなる。 つまり元の分布の歪度がプラスでもマイナスでも関係なく、繰り返しギャンブルの後の資産の分布は歪度がプラスになる。 ギャンブルを繰り返すと、一部の人が大勝ちする一方でほとんどの人が損をする。 右裾の長さ=歪度の大きさは元の分布のばらつき度合い(標準偏差)により動いている様子。ばらつきが大きいほど、繰り返しギャンブル後の資産分布が偏る。 以上

期待リターンゼロのギャンブルで利益を得る方法

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(疑問) 期待リターンがゼロの公平な賭けの賭けを顧客に提供してもカジノは儲かるというが本当か? (調査方法) 5人の客が1人1万円をもって来店し、保有資金をすべて5分5分の賭け(例えば丁半、赤黒、表裏、奇数偶数)に賭ける 勝った時のリターンは+50%、負けた時のリターンは-50% この賭けを200回実施する としてシミュレーションした。 (調査結果) 4回シミュレーションを行った結果は以下の通り、横軸に賭けの回数、縦軸にカジノの損益を並べている。 途中に変動はあるが4回のシミュレーションすべてで200回の賭けの後のカジノの利益は5万円、つまり5人の客は全員が持っていた1万円をすべて失った。 (疑問その2) 五分五分の賭け=期待値0なのになぜ一方的にカジノが勝つのか? 5人の客の損益が互いに相殺しあってカジノ側の損益の分散を減らし有利に働いているのか? (調査結果その2) そこで改めて1人の客が1万円をもって200回賭けをしたものとしてシミュレーションした。 4回のシミュレーション結果は以下の通り、200回の賭けの後には顧客の資金1万円がすべてカジノの利益になって、5人の場合と似たような結果に。 つまりカジノが儲かる根源的な理由は顧客の損益が打ち消しあっていることではない。 (疑問その3) なぜ1対1の賭けでもカジノ側が有利な方向に収れんするのか? 反対側に賭けたら客の有利な方に収れんするか? (調査結果その3) 客1と、客1の反対に賭ける客2を想定してシミュレーションした。 200回の賭けの客1、客2の資産推移は以下の通り。 客1客2どちらも当初1万円あった資産が0円になり、2万円はカジノへ移転。 つまり表裏、丁半、赤黒を当てれば資金を増やせるわけではなく、ポイントは別のところにある。 (疑問その4) 顧客から見て5分5分の賭けはカジノから見たら5分5分ではないのか? (調査結果)(調査結果その2)でみたとおり、最終的にカジノの利益に収れんするが、200回の賭けの途中で大幅にカジノ側に損失が発生していた時期もあった。 カジノ側が無限の資金力を持っていることが有利に働いているのではないか? (調査結果その4) 資金力の効果を見るため、客側の1回の賭け金を手持ち資金の一定比率に減らすことで資金力の効果をシミュレーション。 結果は以下の通り。 掛け金の比率を減らす(客...

投資詐欺におけるエルゴード性を使った回答の例

 未公開株、合同会社債、医療法人債、仮想通貨、NFT、ワンルームマンション投資など妙に利回りのよいーーほとんどが詐欺のーー投資商品のセールスにおいてたびたび投げかけられる質問 • そんなに儲かる話をなんで他人に紹介する? に対してエルゴード性を使ってもっともらしい回答例を考えたので悪用しないでください。

期待リターンを推定するには算術平均がよい話

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 疑問 MSCIなどの指数のパフォーマンスは幾何平均で計算されているということ。 投資のリスクリターンを考えるときに今後期待される収益率を(根拠があやふやにせよ)設定する必要がある 過去のリターンと同じ傾向が今後も続くとした場合、期待リターンとして過去のリターンの算術平均を使うべきか幾何平均を使うべきか 調査方法 株価の動きの「真の」リターンはわからないので「真の」リターンがわかっているものを使ってシミュレーションする。 ここでは1から6までの目のあるサイコロを使う。 どの目が出る確率も6分の1なので出てくる目の数字の理論上の期待値は3.5。 調査結果 サイコロ投げを1万回実施したところ出た目の 算術平均は3.485 幾何平均は2.980 となった なので将来発生することの期待値を予測するには算術平均をつかうといい。 企業年金連合会によると「 算術平均は、これからの投資のパフォーマンスを考えるときに優っている点がある 」とのこと。 とはいえ1万回程度では期待していた3.5から少しずれがある

日本のオッズとアメリカのOdds

 日本とアメリカでは「オッズ」の定義が違うようなので調べた。 日米の競馬運営組織による説明 JRAによると オッズとは =>勝馬投票券が的中した場合の概算払戻率のこと。中央競馬ではトータリゼータシステムのコンピューターに直結して、100円に対する倍率で掲示されている。5.0倍の馬券を100円購入し的中すると払戻金は500円となる。 Kentucky Derbyの運営組織によると Oddsとは =>各出走馬にどれだけのお金がかけられたかによって決まる。オッズが8-1の場合、掛け金の8倍のリターンに加え、賭けた金額が帰ってくる。例えば8-1のオッズの馬に25ドル賭けて勝った場合、25×8=200ドルに加えて元の掛金25ドルの合計225ドルが払い戻される。 Wikipediaによる 「統計学におけるOdds」の説明 ある事象が発生する確率と発生しない確率の比率 例えば、無作為に選んだ日付が週末である「Odds」は2:5 補足 Kentucky Debryの「Odds」(以下「Odds(KY)」という)は、競馬場の取り分がなければ、ある馬の勝率÷他の馬の勝率の逆数、つまりWikipediaの「統計学におけるOdds」の逆数になる Odds(KY)が1-1のときEven oddsというが、これはJRAによるオッズ(以下「オッズ(日本)」という)では2倍 Odds(KY)の表記形式はFractional OddsまたはBritish/UK Oddsと呼ばれる。 オッズ(日本)の表記形式はDecimal Odds, European Odds, あるいはContinental Oddsとも呼ばれる。 論文などで使われるOddsはWikipediaの「統計学におけるOdds」のようだが個別に注意が必要。